9 2025 vol.14 G&U 強靱で持続可能な下水道システムの構築に向けて~事業マネジメントの推進 高まります。 また、雨水貯留管などの水位情報を計測す る機能を備えたマンホールアンテナなどの話 題もあり、適切な避難情報の発信による安全 性の確保はもとより、様々な下水道情報の収 集、通信ツールとして「データ駆動型社会」の 実現にも寄与するのではないかと思います。 下水道施設と社会をつなぐマンホール蓋が、 時代の変化に的確に対応し、新しい時代の社 会に大きな貢献を果たすことを期待していま す。 事業マネジメントの推進で官民連携の円滑 化にも期待 ――地方公共団体、産業界へのメッセージを お願いします。 下水道は、住民の快適で安心・安全な生活 を支える重要なインフラであることは言うま でもありませんが、能登半島地震でも改めて、 生命を守るインフラ、生活基盤を支えるイン フラとして、災害時にも、その機能を確保す ることの重要性が再認識されました。この下 水道インフラを24時間365日支えているのが、 地方公共団体、そして現場で働く民間企業の 方々です。心より敬意を表する次第です。 下水道を取り巻く事業環境は益々厳しさを 増し、困難かつ多様化する課題の全体を見据 えたマネジメントが求められる時代です。 地域の特性に応じた下水道の価値向上に向 けて的確な事業マネジメントを実践し、強靭 で持続可能な下水道システムの構築に取り組 む自治体を、国はしっかりサポートしていき ます。 このような事業マネジメントの推進は、ひ いては、民にとっても魅力ある事業への転換 に通じ、官民連携がいっそう円滑に進むこと も期待しています。 下水道界の魅力アップに向けて、関係者一 丸となって一緒に取り組んでいきたいですね。 ――ありがとうございました。 P R O F I L E【よしざわ・まさひろ】 平成6年3月早稲田大学大学院修了。同年4月建設省入省後、24年4月国土交通省水 管理・国土保全局下水道部下水道事業課企画専門官、26年4月日本下水道事業団事業 統括部計画課長、28年7月国交省下水道部流域管理官付流域下水道計画調整官、30年 4月熊本市上下水道局技監、31年4月国交省下水道部下水道事業課事業マネジメント 推進室長、令和3年4月日本下水道事業団近畿総合事務所長、5年7月国交省下水道 部流域管理官、6年4月より現職。埼玉県出身。 日本下水道新技術機構「アセットマネジメントの実践に 向けた次世代型マンホール蓋技術マニュアル」p.95 掲載 (図2)次世代型マンホール蓋の製品例
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