20 2025 vol.14 G&U Close UP 新たな性能規定 標準耐用年数の2倍の耐久性と防食性能 耐久性向上と防食 次世代型マンホール蓋の 性能規定 公益財団法人日本下水道新技術機構 研究第二部長 泉谷 信夫 氏 日本下水道新技術機構(以下、下水道機構) は令和6年7月、「アセットマネジメントの実 践に向けた次世代型マンホール蓋技術マニュ アル」を発刊し、30年の長期の耐久性や、腐 食に対応する防食性能を新たに規定しました。 下水道機構の泉谷信夫・研究第二部長に、同 マニュアル発刊の背景や、新たな性能規定の ねらいやポイントを伺いました。 “次世代型マンホール蓋”を再定義 蓋に求められる性能やニーズの変化受け ——マニュアル発刊の背景、経緯を教えてく ださい。 これまで下水道用マンホール蓋は管路の整 備拡大に伴い相当な数が設置されてきました。 日本グラウンドマンホール工業会調べによる と、現在、その数は全国で約1600万基にのぼ っています。 管路の維持管理を行ううえでも、その入り 口となるマンホール蓋は重要な施設です。常 に機能を発揮することが求められており、そ のためには適切な維持管理や計画的な更新を 行っていく必要があります。しかし自治体で は、職員数の減少や財政面の課題などにより、 蓋の維持管理や更新が満足に実施できていな い状況です。これが長期化すると、腐食によ る劣化、重交通によるがたつきや蓋の過剰食 い込み、豪雨による蓋飛散や舗装隆起など、 さまざまな問題が顕在化することも懸念され ます。 下水道機構では平成19年に「次世代型マン
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