G&U技術広報誌vol.13

21 2023 vol.13 G&U 下水道環境特有の腐食の進行によって、マンホール蓋の減肉や蓋枠の固着現象が発 生すると、道路の安全性能や下水道管路施設としての維持管理性能に深刻な問題を引 き起こす可能性があります。 例えば、固着した蓋を開けると腐食生成物が蓋と枠の合わせ面に付着し、蓋がうま く収まらなくなります。この結果、蓋が枠より凸な状態の段差で歩行者がつまずいた り、怪我をしたりする可能性が高まります。また、がたつきが生じていると、車両走 行によって蓋が反転したり、飛散したりすることがあります。 これらの異常によって、安全性能8項目(①破損②がたつき③浮上飛散④転落⑤不 法投棄⑥雨水流入⑦スリップ⑧腐食)※のうち、7項目でリスクが生じ、道路の安全性 能と維持管理性能にも悪影響を及ぼす可能性があります。このため、マンホール蓋の 腐食対策と定期的な保守作業の実施は、下水道管路の保全だけでなく道路の安全性と 持続可能性を確保するために不可欠であると考えられます。 ※(公社)日本下水道協会:下水道マンホール安全対策の手引き(案)平成11年3月 ▲腐食進行に伴う問題点と安全性能8項目との関係 腐食 腐食 腐食 腐食 腐食 腐食 腐食 転落落下 転落落下 転落落下 浮上飛散 浮上飛散 浮上飛散 浮上飛散 不法投棄 雨水流入 破損 破損 がたつき がたつき 減肉 蓋枠固着 蓋開け後 蓋が収まらない 腐食の進行 腐食の進行に伴う問題点と安全性能 破損 機能部品の損傷蓋の浮上・飛散 周辺舗装の破損蓋の開閉不能蓋枠の段差発生 つまずき・騒音ガタツキの発蓋生の反転・飛散 安 全 性 能 8 項 目 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧

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